![]() | コンプリート・ノービス (3) 不審なプリースト (富士見ファンタジア文庫) (2014/06/20) 田尾 典丈 商品詳細を見る |
コンプリートノービス3巻です。
以下、ネタバレ
今回のお題はPKと産業革命です。
前回のアップデートで火薬の精製が可能になり、銃という武器が出回り始めたようです。
そしてカップルばかりをPKする謎の黒騎士。
ダメージが殆ど通らず10分たったら消えてしまう黒騎士をどうやって倒すかという課題と並行して取り組むのは前回で失った剣の代わりを見つけ作り出すことです。
サクラ、ヒルトに次ぐ三人目のリザルターナインは鍛冶屋のヤルシュカ。
彼女によると謎の金属を使って武器を作ればオリハルコンを大量に用いて強化した以前の剣以上の物が作れるらしく、その金属精製の素材集めはあっさり片付くのですがバトルマニアのヤルシュカは精製の条件として自身との対決をイチノの要求。
新たに作った銃の試し打ちということで余力を残したバトルでしたが、イチノはこれに勝利し新しい剣の素材を得ることに成功します。
一方黒騎士の方はカップルの日で浮かれる町を襲撃しちゃったりします。
黒騎士のPKの動機は同じリソースをつぎ込んでいるのにバーチャルな世界でも女といちゃいちゃできる奴がいて自分達はそっち側の人間じゃないという僻み。
だったら冒険に専念しようと思っても、あちらこちらでキャッキャウフフで緊張感が削がれるという苛立ち。
これってリア充爆発しろ的心境ですね。
まあ理解できなくは無いんですよ。
自分と同じ人間なのに上手くいってる奴がいて、無意識に傷口に塩塗られるような行動されてイラつくってのは大なり小なり持たざる人間にはあることです。
2巻で町を救って英雄視されサクラ、カレン、キョウを侍らせてるイチノなんて黒騎士には一番イラつくタイプでしょうから。
黒騎士にとっては悲しいことにイチノにはこの3人だけじゃなくユリ、ひばり(+ヒルト?)というハーレム要因がさらにいることです。
イチノがモテモテな理由をサクラが熱弁しますが、結局ヤルシュカが一言でぶち壊します。
「要するに現実でもゲームでもモテないから、このゲームはイヤだって話か?」
ヤルシュカさん あんた最高だ。
最後は黒騎士の黒幕とのバトルです。
黒幕はゲーム内の痛覚数値とかまでいじれるようで、運営側とも何らかの接点があるのでしょうね。
こちらの展開は次巻以降ということでしょう。
リアル世界の方では弌と咲良の遊園地デートが発生しています。
ゲーム内では複雑に絡み合う恋模様もリアル空間では咲良がかなり優勢な模様です。
イチノ自身のスキルも徐々に成長し、向かうべき敵の外郭が見えてきた巻でしたので次回に期待がもてました。
累計書棚保管数:425
最終更新日 : 2014-12-14