前職でストックオプションの税務処理の仕事をした同僚と会食の機会がありました。
相当会社の状況を愚痴っていたので、彼と一緒にした仕事の1つ「役員報酬」について改めて考えてみました、
以下、備忘的に記録します。
1億円以上の役員報酬を得ている上場企業の役員は、その事実を有価証券報告書への記載で開示する義務があります。
2019年3月決算では570人の1億円プレイヤーがいたようですね。
こういう話題がニュースになると「もらいすぎ」とか「日本の役員報酬はむしろ低すぎ」といった両端の意見がマスコミでもインターネット上のコメントでも見ることができます。
プレイヤーとしてビジネスを創造し成長過程においては自己の家屋敷を担保に入れて今の財を築いたような方だと「投じたリスク」も桁違いなので一概に評価することは難しいので一旦この話題の対象外として、それ以外のサラリーマン役員の報酬は高いのかについて少し考えてみようと思います。
まず私の意見を先に記しておきます。
「日本の役員報酬は低すぎる。
ただしその低すぎる役員報酬に見合うだけの職責・能力・結果を果たしている人は稀だと思う。」
これが私の結論です。
私が所属しているような決して大きくは無い上場企業ですと社長の役員報酬であれ1億円に届かない方が多いと思います。
3千万から5千万レベルの社長、専務、常務の報酬を考えるとかなり否定的な気分になります。
私は報酬を決定する要素を「職責」「能力」「業績」の3つだと考えています。
企業は大きくなればなるほど経営者の判断が会社業績等に影響を与えます。
元同僚の会社は私の在籍時に比べて
・売上 85%
・利益 70%
だそうで彼らの年収も上の2つの指標の間程度に収まっているようです。
ちなみに役員報酬は90%にとどまっているみたいですね。
何故か報酬面での一番責任を取っているのは従業員のようです。
能力という観点でどうでしょう。
優れた戦略の立案、豊富な人脈で様々なビジネスチャンスを演出、働き甲斐を感じる企業風土の醸成。
これらを可能にする人だったら高額報酬は惜しくありません。
最後の業績は言わずもがなです。
私は日本の役員報酬は「もっともっと増えて欲しい」と心から願っています。
高い能力でビジネスをリードし会社を伸ばし従業員にその会社で働くことに意義を感じさせるような役員がドンドン出てきて高い報酬をかっさらう。
そんな気概と責任感のある役員がドンドン出てきて欲しいのです。
「やっておいて」と実務は現場任せにしながら打ち出す施策はピントの外れたものばかり、業績の低迷で報酬を落とすのはまず現場から…
こういう方が一定数いるからこそ、役員報酬は高すぎると批判されるのではないかと思っているのです。
私は企業の部長職として部下たちより役職手当等で恵まれていましたが、「彼らが理解できない箇所を理解できる」「監査法人や経営陣との利害調整ができる」等、彼らにはない強み(や彼らに対するメリット)を持っていたので部下はある程度は私の報酬に納得感を持っていたと勝手に思っています。
ただこれ以上現場と給料の格差をつけようと思えば「より高い能力」「より良い結果」を部下に見せつける必要があり、それは非常に困難なものだと自覚しています。
そこまで突き詰めて考えていれば低いと言われる日本の生産性をマネジメントから変革することが可能なようにも思えますが、読んでくれた皆様、如何でしょうか。
※本記事の参考に 東洋経済オンライン MONEYZINE さんのサイトを読ませて頂きました。

魔法使いと黒猫のウィズランキング
相当会社の状況を愚痴っていたので、彼と一緒にした仕事の1つ「役員報酬」について改めて考えてみました、
以下、備忘的に記録します。
1億円以上の役員報酬を得ている上場企業の役員は、その事実を有価証券報告書への記載で開示する義務があります。
2019年3月決算では570人の1億円プレイヤーがいたようですね。
こういう話題がニュースになると「もらいすぎ」とか「日本の役員報酬はむしろ低すぎ」といった両端の意見がマスコミでもインターネット上のコメントでも見ることができます。
プレイヤーとしてビジネスを創造し成長過程においては自己の家屋敷を担保に入れて今の財を築いたような方だと「投じたリスク」も桁違いなので一概に評価することは難しいので一旦この話題の対象外として、それ以外のサラリーマン役員の報酬は高いのかについて少し考えてみようと思います。
まず私の意見を先に記しておきます。
「日本の役員報酬は低すぎる。
ただしその低すぎる役員報酬に見合うだけの職責・能力・結果を果たしている人は稀だと思う。」
これが私の結論です。
私が所属しているような決して大きくは無い上場企業ですと社長の役員報酬であれ1億円に届かない方が多いと思います。
3千万から5千万レベルの社長、専務、常務の報酬を考えるとかなり否定的な気分になります。
私は報酬を決定する要素を「職責」「能力」「業績」の3つだと考えています。
企業は大きくなればなるほど経営者の判断が会社業績等に影響を与えます。
元同僚の会社は私の在籍時に比べて
・売上 85%
・利益 70%
だそうで彼らの年収も上の2つの指標の間程度に収まっているようです。
ちなみに役員報酬は90%にとどまっているみたいですね。
何故か報酬面での一番責任を取っているのは従業員のようです。
能力という観点でどうでしょう。
優れた戦略の立案、豊富な人脈で様々なビジネスチャンスを演出、働き甲斐を感じる企業風土の醸成。
これらを可能にする人だったら高額報酬は惜しくありません。
最後の業績は言わずもがなです。
私は日本の役員報酬は「もっともっと増えて欲しい」と心から願っています。
高い能力でビジネスをリードし会社を伸ばし従業員にその会社で働くことに意義を感じさせるような役員がドンドン出てきて高い報酬をかっさらう。
そんな気概と責任感のある役員がドンドン出てきて欲しいのです。
「やっておいて」と実務は現場任せにしながら打ち出す施策はピントの外れたものばかり、業績の低迷で報酬を落とすのはまず現場から…
こういう方が一定数いるからこそ、役員報酬は高すぎると批判されるのではないかと思っているのです。
私は企業の部長職として部下たちより役職手当等で恵まれていましたが、「彼らが理解できない箇所を理解できる」「監査法人や経営陣との利害調整ができる」等、彼らにはない強み(や彼らに対するメリット)を持っていたので部下はある程度は私の報酬に納得感を持っていたと勝手に思っています。
ただこれ以上現場と給料の格差をつけようと思えば「より高い能力」「より良い結果」を部下に見せつける必要があり、それは非常に困難なものだと自覚しています。
そこまで突き詰めて考えていれば低いと言われる日本の生産性をマネジメントから変革することが可能なようにも思えますが、読んでくれた皆様、如何でしょうか。
※本記事の参考に 東洋経済オンライン MONEYZINE さんのサイトを読ませて頂きました。
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最終更新日 : 2019-11-17