![]() | ゼロから始める魔法の書 (3) ―アクディオスの聖女 (下)― (電撃文庫) (2015/02/10) 虎走かける 商品詳細を見る |
ゼロと傭兵の旅の目的地は聖女がその力で病気を治すせいで医者の商売が成り立たなくなった町。
ひょんなことから盗賊団に襲われる聖女リアを助けたゼロ達。
騒動の渦中で拾った少年テオと聖都アクディオスを目指すが、アクディオスの現実はリア一人が捌けることのできない病人を見る医者もいず彼らを野垂れ死にさせるものだった。
そしてリアの力の正体は刻印を刻まれた他者に病の原因をシェアさせる魔法だった。
一人の治療の為に十人でシェアがされれば致死性の病を上手に回避できる夢のような力だろう。
ただ医療を受けれずにその力に頼る多数を少数で受ければどうなるかは自明の理だった。
リアを何のメタファーと感じるかってのは読み手によって多少違いはあるだろう。
憲法9条が世界を救うという似非平和主義者、優柔不断さと優しさの区別のつかない偽善者、薄っぺらな理想主義者。
ありがちな人物像だが個人的にはこういう人たちを見てるとイライラします。
よってリアは読み手である僕を随分イライラさせるキャラでした。
こういうキャラだから悪意をもって彼女を傀儡にしてた人間が傍にいることは容易に予想できるので黒幕にも驚きはありませんでした。
しかし第2エピソードなのにゼロの能力上限がある程度のレベルでかつ不可能なことも多いってのはチート感溢れるキャラの多いラノベ世界では珍しいですな。
大魔術師感が3巻にして乏しくなってしまいましたが、今後どうなるんでしょ。
解りやすいチート展開よりは期待できそうですね。
お勧め指数(10段階):9
書棚保管数:3
累計書棚保管数:473
最終更新日 : 2015-03-31