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2016-07-20 (Wed) 00:11

ほとんど個人的な教育論

「部下教育について思うところを述べよ」

みたいな問いが昇格試験の問題な訳だが、その問題の解答はさておき、教育には3つの側面があると思う。

Ⅰ 生きていく力を養うもの

これは一番幅が広くて難しい。
論理的に思考を展開する能力やある一つの経験則を他に応用する能力のような知的スキルだったり、生活力だったりする。
人間関係を調整するスキルなんかもここに含まれる。

Ⅱ 教養としての知識習得

所謂、教科書的知識。
知識のある暮らしは生活を文化的に豊かにする。
小学校から高校までの過程で教育されるものであるが、この教育の過程でⅠの能力が同時に開発されるケースもある。
例えば数学の証明や連立方程式の問題はロジカルシンキングの初歩だと思う。

Ⅲ 職業知識の習得

生活の糧を得ることに役立つもの。
時にⅠ、Ⅱと重なることもある。


大学全入時代とも言われる現代だが、個人的には教育を上記の3つに分類した場合のⅢのウエイトが非常に低いと思っている。
半分以上の人間が大学に行き、その半分以上が文系って現状は如何なものかと思っている。

私は経済、法科系という一番ベタな文系学生だった訳だけど、この種の学生が一番質が悪い。
教養という意味では入試科目が少なくなったり、AO入試のようなおバカな制度のせいで非常に質が怪しい。
思考力が他の学部卒に比べて特に長じている様子も無い。
仕事に直結するスキルを保有する学生の率も低い。

この低いスタート地点を長時間労働やなんやらで無理矢理成型してきたのが古き日本社会な訳だが、昨今の労働事情はそういう労働形態に非常に厳しくなってきている。
若手社員は社畜となることを拒みはじめ、過去の常識が通用しない。
しかしながら、旧来のロジックで育てられた層が企業のミドル層なわけなんで自己否定につながるような変革は望めない。
相変わらずコミュニケーションとか対話とかモチベーションとかおバカなことを言ってるのだ。

んなことよりは個人的には文科系の定員をほぼ半減させ技術系に振り返るべきだと思うのよ。
例えばシステム屋さんなんて人がいないから文系からわんさか採用してる訳だけど、最初っから情報技術系の学部を増やせば企業にも利がある。
建設業界なんて職人の高齢化が進んでいるのだから、実業系の学部として作ってもいいんですよ。
専門学校でもいいんですけど、世の中が大卒を求めているんだったらね…
(個人的には高専を充実させ、企業が大卒同様に受け入れることに期待したい)
こういうことを書くと大学の就職予備校化とか訳知り顔で言う人間がいるけど、面接指導とかやってる時点で既に就職予備校な訳です。
っていうか一部のアカデミックな人間以外にはそれでいいと思うんですよ。

大学進学率が上がって、本来そのレベルの教育を受ける程の実力が無い人間がモラトリアムを謳歌できるようになったのなら、大学内部において多少実業系教育を施すのが学生、企業、大学みんなが幸せになれる道なのではないかと思うのです。

受け入れる企業側も、こんな人材が欲しいみたいな美辞麗句を並べるのは止めて、当社で活躍頂く為にはこんなことを勉強しておくと便利ですよみたいなリアルをHPで公開してはどうかなと思います。
妙に笑顔のうさんくさい写真と言葉より、出張行って英語で困ったから内定者は準備しとけよとか、文系なのに経常利益って漢字に振り仮名振らないと読めないとか有り得ないから取り得の無い人間は簿記くらいやっとけよとかそういうのをリクルート戦略としてやっていけばいいのになと思います。
多分、これが難しいのはそういうテクニカルを一番必要としないのが企業の人事部で、そこを商売相手にしている会社も脳筋の会社が多いからですね。

誤解を恐れず言うのであれば、企業の人事部って一番偉そうだけど、一番誰でもできる仕事です。
勿論世の中にはプロと呼べる素晴らしい人事屋さんも大勢いますが、それ以上に替えの利く人事屋さんが大量にいると私は感じています。

それではみなさんごきげんよう。



最終更新日 : 2016-07-20

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